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【乳幼児用の内部被ばく予防・低減薬】安定ヨウ素剤ゼリータイプを備蓄へ [薬]

 内閣府は、日医工が製造販売承認を取得している安定ヨウ素剤の「ヨウ化カリウム内服ゼリー」について、地方自治体の備蓄用として配備する旨を発表した。

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 原子力発電所などの原子力施設に近接する自治体は、放射性ヨウ素による甲状腺の内部被ばくを予防・低減する「安定ヨウ素剤」を備蓄することが定められている。原子力発電所等で事故が発生した場合、核分裂生成物が放出することがある。この核分裂生成物のうち、放射性ヨウ素が呼吸や飲食物を通じて人体に取り込まれると、甲状腺に集積し(甲状腺被ばく)、数年~数十年後に甲状腺がんを発生させる可能性がある。この甲状腺被ばくは、安定ヨウ素剤を事前に服用することにより低減することができるのだ。
 住民が速やかに安定ヨウ素剤を服用するためには、平時からの備蓄や事前配布が必要となる。とくに原子力施設から5km圏内の地域は「PAZ」と呼ばれ、この地域の自治体は、住民に対して事前に安定ヨウ素剤を配布しておくこととされている。ちなみに原子力施設から30km圏内の地域は「UPZ」と呼ばれ、この地域の地方自治体は、迅速に安定ヨウ素剤を配布できる体制を整備することとされている。
 安定ヨウ素剤にはこれまで丸剤と粉末剤があったが、3歳未満の乳幼児に対しては、薬剤師が粉末剤から液状に調製する必要があった。今回配備されることになった内服ゼリーは調整の必要がなく、手間なく経口投与できるものとなっている。この内服ゼリーの開発については、自治体や地元住民からの要望が非常に大きかったそうである。ちなみに、原子力施設から5km圏内および30km圏内の3歳未満の乳幼児は15万人ほどいて、そのうち1歳未満の新生児になると3万6600人ほどいるとのこと。内服ゼリーは、この人数の2倍ほどの量が生産されるそうだ。

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