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【善玉コレステロールは量より質】“引き抜き”機能が動脈硬化を予防 [健康]

 健康診断などで血液検査をした際、最も気になるのが悪玉コレステロールであるLDLコレステロールの数値という人も多いのではないだろうか。また、善玉コレステロールであるHDLコレステロールが気になるという人もいるかもしれない。これまで、このHDLコレステロールは多いほうがいいとされてきたが、最近では量より能力が大事だということがわかってきている。

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 LDLコレステロールが高いと脂質異常症という病気になり、動脈硬化などのリスクが高くなる。動脈硬化は、命にもかかわる脳梗塞や心筋梗塞の原因となるということで、LDLコレステロール値を気にする人は多い。一方で、善玉コレステロールが少なすぎるのも問題で、HDLコレステロール値が40mg/dL未満になると「低HDL-コレステロール血症」という病気になり、こちらも動脈硬化のリスクが高くなる。
 このHDLコレステロール、数値が高い(量が多い)と冠動脈疾患のリスクが低くなると言われている。そして、数値は高いほどいいとされてきたが、最近では量が多いだけでは意味がないということがわかってきた。HDLコレステロールを増やす薬というのがあるが、この薬を服用してHDLコレステロールを増やしても、冠動脈疾患のリスクが軽減しなかったという研究結果が、近年相次いで報告されたのだ。そして、大事なのは「数」ではなく「質」だということになったわけだ。
 HDLコレステロールにはいろいろな機能がある。抗酸化能や抗炎症能、内皮細胞修復能などを持っているが、中でも最も重要なのが「コレステロール引き抜き能」だとされている。この機能は文字通り、血管壁にあるコレステロールを引き抜く能力。この能力のおかげで血管にコレステロールがたまることが防がれ、動脈硬化を予防してくれるのだ。逆を言えば、この能力が弱ければ、いくら数が多くても意味がないということになる。
 HDLコレステロールは質が大事ということがわかった一方で、質を良くする原因が何かはわかっていない。今は、世界中の製薬企業や研究機関が、HDLコレステロール機能の原因物質を特定し、薬を作ろうと研究を進めているのだ。ただ、関連性がありそうだというものはわかっていて、例えばリン脂質やEPAが豊富に含まれるHDLコレステロールは質が高いことが確認されている。EPAは、すでに薬やサプリメントなどで動脈硬化の予防などに使用されているお馴染の成分。LDLコレステロールを下げる一方で、HDLコレステロールの質を高める可能性があるということで、動脈硬化対策として最強の成分ということになるのかもしれない。

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