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【「味がしない」「食欲ない」人注目】亜鉛不足で味覚障害に [病気]

 季節は食欲の秋。でも、食べてもなんだか味がしないし食欲がわかないという人もいるのでは。そんな人は、もしかしたら「亜鉛不足」かもしれないぞ。

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亜鉛を摂取するのは結構難しい
 亜鉛は、健康を維持していくうえで必要不可欠な「必須ミネラル」の一つ。たんぱく質の合成や細胞の成長の中心的役割を果たしているほか、皮膚や髪、爪の健康維持、視力の維持や性機能の維持なども担っている。また、妊婦さんが亜鉛不足だと、生まれてくる赤ちゃんは成長の遅れや、アトピー性皮膚炎になりやすいとも言われている。他にも、さまざまな重要な働きをしているのが亜鉛なのだ。
 この亜鉛が不足することによって引き起こされる症状としては、発育遅延、精子の減少、無月経、不妊、貧血、免疫低下、夜盲症、脱毛、皮膚炎、口内炎、食欲不振、味覚障害、臭覚障害、慢性下痢、情緒不安定、記憶力低下、うつ傾向など、多種多様な症状が報告されている。
 では、なぜ亜鉛が不足するのかというと、答えは単純、食品からの摂取不足が主な原因なのだ。厚生労働省は、亜鉛摂取量として、成人男性10㎎、成人女性8㎎(妊婦は10㎎、授乳婦は11g)を推奨している。
 じゃあ食べていれば大丈夫かというと、そう簡単ではない。亜鉛は、レトルト食品などのインスタント食品やファーストフードからはあまり摂取できない。加えて、農薬や化学肥料の使用によって土壌自体が貧弱化し、食材自体の亜鉛含有量も低下傾向にある。食肉も海の幸も、海洋汚染や成長ホルモン飼育(成長ホルモン投与して成長を促進する)により、亜鉛含有量が低下しているという。また、お酒の飲みすぎや食物繊維を摂りすぎると、亜鉛などのミネラルの排出を促すことが知られている。食べ物で十分な量の亜鉛を摂取することは結構難しいのだ。加えて、現代社会はストレス社会。ストレスや胃腸障害は亜鉛の吸収力を低下させる。現代社会は、亜鉛が摂取しにくい社会なのだ。

亜鉛値が低すぎは「低亜鉛血症」高すぎは「亜鉛過剰症」
 亜鉛不足にはさまざまな症状があるが、「味覚障害」が最初に現れることが多い。そして味覚障害の7割が亜鉛欠乏によるものと報告されている。とりあえず「味覚障害」が現れたら、病院を受診することが勧められる。塩や砂糖をなめても味がしなかったり、チョコレートを食べていてもまるで粘度を食べているように感じたりしたら、それは「味覚障害」だ。他にも「何を食べてもまずい」「味が薄い」「塩味がきつい」「何も食べていないのに口の中が苦い」というのも味覚障害。思い当たることがあったら、血液検査だけでもしてみよう。
 血液検査で血清亜鉛値が低い(60μg/dL未満)と診断されたら「低亜鉛血症(亜鉛欠乏症)」という病気だ。病気といっても、亜鉛不足が原因なので、治療は「亜鉛補充療法」が行われる。たいていは亜鉛補充療法で改善する。しかも今年3月には、低亜鉛血症治療薬「ノベルジン錠」が登場し、亜鉛補充療法が行いやすい環境となっている。これまでは低亜鉛血症の治療薬はなく、医師が硫酸亜鉛カプセルを作って患者に飲ませたり、胃潰瘍薬「プロマック」を適応外使用したりしていたのだ。また、もし亜鉛補充療法で効果が見られなくても、漢方薬などを使用することで改善するぞ。ちなみに「プロマック」を飲む理由は、亜鉛を含有しているから。亜鉛には抗潰瘍作用や抗炎症作用があるのだ。
 最後に亜鉛配合サプリメントについて。亜鉛サプリを何となく摂取し続けると、今度は「慢性的亜鉛過剰症」になる危険がある。気を付けたいのは、「慢性的亜鉛過剰症」と「亜鉛不足」は、味覚障害や貧血などの症状が同じであること。亜鉛不足解消のために亜鉛サプリを飲み、症状が改善しないからといって飲み続けていると、いつの間にか亜鉛過剰症になっているというわけだ。亜鉛サプリを飲むときは、期間を決めて飲むといいだろう。また、一般の人が「慢性的亜鉛過剰症」と「亜鉛不足」を判断することはできないので、症状が出たら潔く病院に相談するようにしよう。
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