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【転落事故】インフルエンザ薬の服用に関係なく異常行動に注意 [薬]

 インフルエンザにかかっていた少年が、窓から転落して死亡するという痛ましいニュースが流れた。少年はインフルエンザ治療薬「リレンザ」を服用していたことから、インフルエンザ治療薬との因果関係が疑われている。しかし、「飛び降り」や「突然走り出す」などの異常行動は、インフルエンザ治療薬の服用有無にかかわらずに起こることなのだ。

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 厚生労働省では、インフルエンザ治療薬「タミフル」を服用後に、中学生が自宅のマンションから転落死するという事件が起こって以降、インフルエンザと異常行動についての調査を継続している。ここからわかったことは、インフルエンザ治療薬を服用していなくても、異常行動は起こるということだった。
 ちなみに、昨シーズン(2015-2016年シーズン)の調査報告によると、異常行動は58例報告されている。この数字は、ここ数年では例年並みだ。異常行動を起こした患者の年齢は1歳から17歳で、8歳が最も多く、次いで7歳となっている。性別では、男性が7割で女性が3割。5歳未満では男女差はないのだが、6歳以降では異常行動を起こすのは男の子のほうが多くなっている。
 発熱から異常行動を起こすまでに日数は、2日目が最も多く(50%)、次いで1日目(32%)、3日目(18%)と続く。そして7割以上が「異常行動は眠りから覚めた直後」に起こっている。
 どのインフルエンザ薬を服用していたかをみると(アセトアミノフェンとの併用含む)、「イナビル」34%、「タミフル」24%、「リレンザ」10%で、「アセトアミノフェン」単独でも14%、治療薬を全く服用していない患者も14%いた。
 どんな異常行動をとったかを見ると、「突然走り出す」30%程度、「おびえ・恐慌状態」「激しいうわ言・寝言」が20%程度、「飛び降り」は7%程度見られた。
 これらの調査結果から、厚生労働省の研究班では、異常行動の発生率は、インフルエンザ薬を服用していない患者のほうが、「タミフル」「リレンザ」「イナビル」服用例よりも高いと、暫定的ではあるが結論を出している。つまり、抗インフルエンザ薬の種類や使用の有無と異常行動は、特定の関係は見当たらないのである。そこで厚生労働省では、インフルエンザ薬を飲んでいるか否かに関わらず、子どもがインフルエンザにかかったら、異常行動について注意しなさいと呼び掛けている。
 ツイッターを見ていると「子どもがインフルエンザにかかったので会社を休みたい」と上司に告げたところ、「子どもがかかったのなら関係ないでしょ。仕事して」と言われたというケースもあるようだ。とんでもないことだ。インフルエンザそのものも心配だが、異常行動を監視するという面からも、会社を休んで見守ってあげることが非常に大事なことなのだ。

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