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【注意喚起】人工関節にまつわる二つの誤解 [健康]

 前回の記事では、東京慈恵会医科大学整形外科の斎藤充准教授による骨粗鬆症のメディア勉強会について紹介したが、斎藤准教授がもう一つ強調されていたのが「人工関節」。ネット上では人工関節に関する都市伝説があふれていると注意喚起している。

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 骨はカルシウムとコラーゲンで構成されており、活性酸素によりコラーゲンが錆びることが骨粗鬆症の原因の一つだという記事を前回紹介した。そして、錆びは体中で比例して起こっているということも書いたのだが、活性酸素によって骨や血管が老化すると、同時に軟骨も老化する。そして、骨と違って軟骨は再生しない。軟骨がすり減って骨が露出する病気が「変形性膝関節症」だが、すり減って失われた軟骨の機能を補うには、人工関節を付けるしかないのだ。
 さて、この人工関節に関して流れている都市伝説とは▽人工関節は10年しかもたない▽人工関節を付けると膝が曲がらなくなる――というもの。斎藤准教授は、これらの噂は大きな間違いだと指摘する。
 斎藤准教授は、現在の技術で製造される人工関節は、10年や20年で傷み、使用できなくなるなんてことは「絶対にない」と言い切っている。20年前の調査においても、10年~20年で人工関節を取り換える人は100人中6人で、6%にすぎなかった。それも、人工関節自体が傷んだからではないのだ。老化は体中で比例して進むと書いたが、変形性膝関節症により人工関節を装着する高齢者は、骨粗鬆症を併発している場合が多い。つまり、骨粗鬆症により骨が小さくなり、人工関節との隙間が生じるために取り換えの必要が生じる場合がある。この隙間については、人工関節を取り付けるのと合わせて骨粗鬆症の治療を継続すれば問題ない。
 人工関節を付けると膝が曲がらなくなるという点については、膝が曲がるか曲がらないかは、人工関節装着前の曲がり方に相関するとのこと。つまり、人工関節装着前に正座ができる人は、人工関節装着後も正座ができる。逆に、人工関節装着前に全く曲がらない人は、人工関節装着後は少し曲がるようになるとのことだ。また、筆者は視聴していないのだが、テレビ番組「ガイアの夜明け」で、国産の人工関節だと膝が曲がるが、海外製の人工関節では曲がらないということが流れたそうだ。斎藤准教授は「間違った情報が流れた」と指摘し、「もともと正座できる人は、どこの国の人工関節を使ってもちゃんと正座ができる」とのことだ。
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