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【注意喚起】偽造医薬品販売サイトが日本に集中 [薬]

 日本でも一般用医薬品をインターネットで気軽に購入できるようになっている。その一方で、偽造医薬品が大きな問題となっている。とくにED治療薬で偽造品が出回っており、製薬企業の調べでは、インターネットで購入したED治療薬の4割は偽物だったことがわかった。

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 そもそも、日本ではED治療薬などの医療用医薬品はインターネットから購入することはできない。明らかな法律違反である。ではなぜ、そういう販売サイトがあるのかというと、実は「販売している」のではなく「個人輸入を代行している」というのが名目となっている。海外の薬を個人輸入することは、法律では禁じられていない。つまり、がんなどの治療薬で、日本にはない薬でも、海外から「個人輸入」することで使用することは可能になっているのだ。もちろん、ED薬なども個人輸入できる。
 しかし、2015年に税関で差し止められた偽造医薬品は1030件あり、10年前に比べて約100倍に急増している。偽造医薬品は、薬の有効成分が少量で効きがよくなかったり、まったく別の成分が入っていて、思わぬ副作用が起こったりする。日本ではまだ死亡例は報告されていないものの、下痢や嘔吐、発疹、ときには意識不明に陥るという実例が報告されている。
 医薬品を扱うウェブサイトは、世界中に約3万5000~5万軒ほど存在している。そのうち、なんと97%が不正サイトだとの報告がある。医薬品を不正販売している日本語のウェブサイトも約2000~3500サイトあるいう。
 こうした不正サイトの多くは、アフィリエイト広告によって集客しているそうだ。つまり、個人のブログなどにアフィリエイト広告を提供していて、広告のクリック数や、広告を通して発生した売上の一部などを、ブロガーに報酬として還元しているのだ。グーグルアドセンスなどにはないだろうが、あまり得体のしれないアフェリエイトを利用していると、知らず知らずのうちに偽造医薬品の販売の片棒を担いでいるということも否定できない。
 個人輸入代行をうたっているサイトを見てみると、普通に医療用医薬品を販売しているのが目に入る。今の時期だと、ED治療薬のほかに、「インフルエンザ治療薬を70%オフ」など、結構堂々と販売しているのがわかる。最近ではボツリヌス毒素など、女性をターゲットにした美容系の医療用医薬品の取扱いも増えているようだ。
 日本のサイトなら安全と日本人なら思ってしまいがちだが、むしろ逆。アメリカやインド、中国などでは、違法な販売サイトだとわかると速やかにサイトが閉鎖されるのだが、日本では「違法販売サイト閉鎖できません」という状況だそうだ。つまり、日本が「不正販売サイトのセーフヘイブン(避難所)」になりつつあるのだ。
 個人輸入代行という行為自体は認められる。しかし、あらかじめ製品を備蓄して、代金と引き換えに製品を渡すのは「販売行為」そのものだ。個人輸入代行で認められているのは、購買行為の代行のみで、製品はメーカーから直接届けられなければならないのだ。
 ED治療薬などの医療用医薬品はインターネットで購入しようとせず、病院で診察を受けることが重要だ。もし、海外にしかない治療薬を使用したい場合は、医師に相談して、医師に個人輸入のことも相談した方がいいだろう。薬機法では「医薬品を適正に使用すること」が国民の役割(義務)となっている。インターネットで買えないはずの医療用医薬品を購入することは「適正」とは言えない。購入者も違法行為とされるかもしれないぞ。

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