【朗報】インフルエンザ薬「タミフル」が１歳未満も使用可に

　インフルエンザ治療薬の「タミフルドライシロップ」が１歳未満の赤ちゃんにも使用できるようになったぞ。11月24日から医療保険の対象にもなっている。

スポンサードリンク






　インフルエンザ治療薬の「タミフル」（成分名＝オセルタミビル）は、世界保健機関（ＷＨＯ）によって、インフルエンザに対する重要な薬剤として位置付けられている。これまで１歳以上の小児への使用が認められていたが、インフルエンザによる死亡率は新生児、乳児で最も高く、これらの時期に「タミフル」を適切に使用することは、世界的な重要課題とされていたのだ。
　そこでアメリカでは、インフルエンザに感染した生後12カ月未満の赤ちゃんを対象とした「タミフル」の安全性試験を実施。有効性が認められ、安全性にも問題がないことが確認され、2102年に１歳未満の赤ちゃんにも「タミフル」が使用できるようになった。米国疾病対策センター（ＣＤＣ）のガイドラインでは、１歳未満を含む小児には「タミフル」を使用することを推奨。以降、2015年にはＥＵ（イギリス、ドイツ、フランス等）やオーストラリアでも１歳未満の赤ちゃんに「タミフル」が使用できるようになっている。
　日本でも、「タミフル」を１歳未満の赤ちゃんにも使用できないか、厚生労働省の研究班で検討を開始した。また、国内でも、１歳未満の赤ちゃんに対する「タミフル」の安全性評価が、小規模ながらも行われていて、「タミフル」の安全性と有効性が確認されていた。海外の状況、そして国内の検証にもとづき、１歳未満の赤ちゃんにも使用できると判断されたというわけだ。
　「タミフル」には、カプセル剤とドライシロップ剤があるが、１歳未満の赤ちゃんにも使用できるようになったのは、ドライシロップのほう。厚生労働省は11月24日以降、「タミフル」を１歳未満の赤ちゃんに使用した場合も保険の対象にすると、各医療機関に対して通知を発出している。
　インフルエンザは、従来よりも早いペースで流行してきている。流行が本格化する前に「タミフル」が１歳未満の新生児・乳児にも使用できるようになったことは、たいへん喜ばしいことだろう。
〈関連記事〉
【インフルエンザ薬の選び方】タミフル、リレンザ、ピアクタ、イナビルどれ選ぶ？

スポンサーリンク

タグ：タミフル インフルエンザ 赤ちゃん