【対人恐怖症に認知行動療法】臨床試験で約半数の患者で症状が寛解 [病気]
宮崎大学の吉永尚紀講師と千葉大学の清水栄司教授らの研究グループは、抗うつ薬で改善しない社交不安症(対人恐怖症)に対し、認知行動療法が有効であることを臨床試験によって実証したと発表したとのこと。
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社交不安症(社会不安障害)とは「人との交流場面で生じる著しい不安や恐怖」を主症状とする精神疾患。極端な「あがり性」ともいえるような疾患で、大勢の人の前で話したりすると、動悸や冷や汗、ふるえなどの症状が出ることが多い。社交不安症の患者には、抗うつ薬を用いた薬物療法が行われるが、抗うつ薬治療では十分な改善を示さない患者が7~8割と多くいることが課題だった。
認知行動療法とは何かというと、簡単に言えば医師と対面式の面接をすることで、患者が自分の情緒や行動をコントロールできるように導く治療法のこと。うつ病に対して行われたのが始めである。負の方向に行ってしまいがちな患者の情緒や行動を、認知行動療法によって情緒の安定や行動の修正に導いていくわけだ。
同研究は、抗うつ薬で改善しない社交不安症に対する認知行動療法の有効性を検討した臨床試験。患者42名を「通常治療」と「通常治療+認知行動療法」の二つグループに分け、有効性を比較した。その結果、治療により改善した患者は「通常治療」グループで10%だったのに対し、「通常治療+認知行動療法」グループでは85.7%だった。症状がほぼ消失した「寛解」に至った患者は、「通常治療+認知行動療法」グループで47.6%いた(通常治療グループではゼロ)。
通常治療に認知行動療法を上乗せしているので、いい結果が出るのは当たり前のように見えるが、認知行動療法上乗せの効果がきちんと臨床試験で実証されたのは、この研究が世界初とのこと。この成果によって、今年度から社交不安症に対して認知行動療法を実施することが、健康保険上認められたということだ。
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社交不安症(社会不安障害)とは「人との交流場面で生じる著しい不安や恐怖」を主症状とする精神疾患。極端な「あがり性」ともいえるような疾患で、大勢の人の前で話したりすると、動悸や冷や汗、ふるえなどの症状が出ることが多い。社交不安症の患者には、抗うつ薬を用いた薬物療法が行われるが、抗うつ薬治療では十分な改善を示さない患者が7~8割と多くいることが課題だった。
認知行動療法とは何かというと、簡単に言えば医師と対面式の面接をすることで、患者が自分の情緒や行動をコントロールできるように導く治療法のこと。うつ病に対して行われたのが始めである。負の方向に行ってしまいがちな患者の情緒や行動を、認知行動療法によって情緒の安定や行動の修正に導いていくわけだ。
同研究は、抗うつ薬で改善しない社交不安症に対する認知行動療法の有効性を検討した臨床試験。患者42名を「通常治療」と「通常治療+認知行動療法」の二つグループに分け、有効性を比較した。その結果、治療により改善した患者は「通常治療」グループで10%だったのに対し、「通常治療+認知行動療法」グループでは85.7%だった。症状がほぼ消失した「寛解」に至った患者は、「通常治療+認知行動療法」グループで47.6%いた(通常治療グループではゼロ)。
通常治療に認知行動療法を上乗せしているので、いい結果が出るのは当たり前のように見えるが、認知行動療法上乗せの効果がきちんと臨床試験で実証されたのは、この研究が世界初とのこと。この成果によって、今年度から社交不安症に対して認知行動療法を実施することが、健康保険上認められたということだ。
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