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【クローン病患者の実態調査】6割以上が20代以下で発症 [病気]

 クローン病患者103名を対象としたアンケート調査「クローン病患者の実態と意識調査」の調査結果が発表された。調査を行ったのは製薬企業のアッヴィで、厚生労働省が指定する難病の一つ、クローン病患者の実態が明らかにされた。

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 名前に「クローン」とついていることから、クローン羊などを連想する人もいるかもしれないが、クローン病は下痢や腹痛などが頻回に起こる炎症性腸疾患(IBD)の一つ。クローン博士が発見したことからクローン病という名前が付けられている。IBDの一つといったが、安倍首相が前の政権を断念することになった潰瘍性大腸炎もIBDの一つだ。下痢や腹痛などが頻回に起こるという書き方だと、いまひとつ重症度が伝わらないかもしれないが、アンケート調査の結果を見ると、重症度がある程度理解できるだろう。
 クローン病は、腸管などに慢性の炎症ができる病気で、原因は不明。若い年代で発症することが多い。アンケート調査では、6割以上が20代以下でクローン病を発症している。そして、下痢や腹痛によるトイレの回数の急増や、食事制限などにより、約4割が学校や仕事を辞めていることが調査により明らかとなった。また、希望の仕事や希望の学業をあきらめた人が24%おり、病気により結婚や恋愛が破たんした人が12%いるなど、人生の方向を選択する重要な時期に、この病気が大きな影を落としていることが示された結果となった。
 症状が、頻回する下痢や腹痛のため、なかなかクローン病と診断されるまでに至らないこととも大きな問題点だ。また、クローン病では痔ができることも多く、ただの痔だと思い込んでしまう患者も多い。しかし、痔に対する治療を行っていても、その後痔ろうに発展し、手術をしても治らない。そこまできてようやくクローン病が疑われるという例もある。
 クローン病は、原因不明のため完治はできないが、現在では長期寛解(数年にわたって症状が出ない状態)を維持できる薬が使えるようになっている。しかし、アンケート調査では半数以上が長期寛解の治療法を知らないという実態も明らかにされた。クローン病は現在、国内で4万2000人の患者がいるとされているが、アメリカでは50万人の患者がいるそうで、日本でもこれからますます増加することが予想されている。クローン病は、厚生労働省が難病に指定しているので、治療費はそんなにかからない。頻繁な腹痛と下痢に悩まされている人、ひどい痔ろうに悩まされている人は、一度クローン病を疑ってみるのも大切だ。

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