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【 ダニ媒介感染症まとめ】累積患者報告数170例、死亡例46例 [病気]

 国立感染症研究所は、ダニ媒介感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」についての最新情報を発表した。感染症法によって感染症発生動向調査が始まった2013年3月4日~2016年2月24日までに届出られた患者報告数は170例で、届出時に死亡が確認された例は46例(27%)だったという。

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 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、2011年に中国の研究者らにより初めて報告された新しい感染症で、日本では2013年にSFTS患者が初めて確認された。韓国でも報告が続いている。潜伏期間は5~14日間で、発症時の主な症状は、発熱、消化器症状(食欲不振、嘔気、嘔吐など)、頭痛、筋肉痛で、病状が進行してくると意識障害などの神経症状、歯肉出血や下血等の出血症状を伴うようになる。1週間程度で改善していく傾向があるが、重篤な症例においては、1週間たっても改善せず、呼吸循環不全などによる多臓器不全により、死亡する場合がある。日本での致命率は約30%とされている。
 人への感染は、主にSFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることによるもの。日本の調査では、タカサゴキララマダニ、フタトゲチマダニ、キチマダニ、オオトゲチマダニ、ヒゲナガチマダニなどからSFTSウイルスの遺伝子が検出されている。中国や韓国では、人から人への感染も報告されているとのことだ。
 日本での患者の発生は毎年5~8月に多い。まさにこれからの季節である。とくに西日本を中心に報告されている。患者年齢は60代以上が多かったが、2015年には小児患者が日本で初めて報告されている。今後も患者は発生することが予想されるが、現時点ではSFTSウイルスに対して有効なワクチンはない。治療薬の開発も進められているが、まだ有効な治療法は確立されていないのが現状だ。ダニに咬まれることを防ぐしかなく、特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけて、マダニが多く生息する場所(山や畑など)に入る際には、肌の露出を少なくすることが重要だと注意喚起している。

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