スマートフォンを使用していると、どうしてもスマホを見下ろす形になる。スマホの画面を見るために頭部を前方に曲げている姿勢を欧米では「テキスト・ネック」、日本ではスマホ首と呼んでいるが、ヨーロッパの脊椎治療専門医の団体「ユーロ・スパイン」は、このスマホ首を「新世代の世界病」と呼び、注意喚起している。
- 病気
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もはや世界中で大半の人が使用しているスマホ。画面を見下ろすために首を前に倒したり、会話するためにスマホを肩と耳の間で挟んだりしていると、「首」を酷使することになり、頸部通や長期的損傷の可能性を招くという。
人の頭の重さは約5㎏ある。そして、画面を見るために首を前方に60度傾けると、てこの原理が働き、首の筋肉に係る負担は頭部重量の5倍、すなわち25㎏以上の負荷がかかるそうだ。「ユーロ・スパイン」は、このような姿勢を長時間、長期間続けていると、頚部不快感、頚部痛、肩こり、頭痛などを引き起こすと注意喚起している。しかも、これらの症状は使用時間・期間が長くなるほど悪化する可能性がある。しかも、スマホ首は若い世代への影響が大きいため、健康面での長期的な影響が重要視されているのだ。「ユーロ・スパイン」では、スマホ作業中も適度に休息をとること、頚部と背中の筋肉を緩和するために定期的に頚部筋を運動することなどを推奨している。
スマホ使用には「スマホ老眼」といった問題も指摘されている。スマホ使用中の交通事故などもあり、まさに今までにはなかった「新世代の世界病」が生まれつつある。
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