【肌汚いとか言うな】自殺リスクも高い乾癬患者

　乾癬という皮膚に症状が現れる病気があるが、カルフォルニア大学の研究者らが、感染と自殺率についての解析を行ったところ、乾癬患者は、自殺念慮や自殺を遂行してしまうリスクが高いことが示されたとのこと。

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道端アンジェリカさん「毎日泣いていた」
　カルフォルニア大学の研究者らが、乾癬患者33万人分の研究論文を解析したところ、乾癬のない人と比べて、乾癬患者では自殺念慮（自殺したいという気持ちが生じる）のリスクが２倍高くなるほか、実際に自殺行動をとってしまうリスク（未遂含む）が26％高かった。そして、年齢が若く、より重症である患者のほうが、自殺リスクが高いことが示されたのだ。
　乾癬というと、先日モデルの道端アンジェリカさんが、自身が乾癬患者であることを告白したことが関心を集めた。ヨミドクターの記事「一病息災」を読むと、アンジェリカさんが乾癬を発症したのは約５年前。発症後は、常に長袖の服を選び、鏡も見たくないため、入浴時は電気を消していたという。友人にもスタイリストにも言えず「毎日泣いていた」そうである。アンジェリカさんが告白したのは、ネットで「肌が汚い」との書き込みを見たショックの反動で、すっぴんの顔をインスタグラムにアップしたのだそうだ。
　近年、高い効果が期待できる乾癬治療薬が登場しているが、薬の価格が高く、多くの患者はなかなか手が出せないでいる。まだまだ「治せる病気」ではないし、軽い病気でもないのだ。冒頭で、乾癬は皮膚に症状が現れる病気と書いたが、乾癬は皮膚だけの病気ではない。重症になると、心筋梗塞などの重篤な病気を併発することもあるし、うつ病などの精神疾患を発症することもある。特に女性の場合は「自殺念慮」を抱く人もおり、実際に患者を自殺で亡くした医師の話を聞いたことがある。決して「肌が汚い」などと軽々しく言ってはならないということを、是非わかってほしいと思う。
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タグ：自殺 乾癬