野外演習中の自衛隊員を対象に実施した研究で、キシリトールガムが口内の細菌数の増加を抑えることが示されたとのこと。
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この試験は、キシリトールガムを販売しているロッテと九州大学の山下喜久教授らが行ったもので、野外演習中の自衛隊員がキシリトールガムを１日に７回、５分噛むというのを２日間行い、キシリトールガムを噛まなかった人と唾液中の細菌数を比較した。その結果、キシリトールガムを２日間続けた自衛隊員のほうが、細菌数が少なかったことが認められた。
この試験のポイントは、歯みがきなどが困難となる野外演習中の自衛隊員を対象に行ったというところ。つまり、災害などで日常の歯みがきができない状態でも、キシリトールガムを噛めば、歯や口の中が不潔になることを防げることが証明されたというわけだ。
キシリトールは、キシリットともいい、自然界に存在する天然の糖アルコール。世界中で食品として使用されており、日本でも「歯を丈夫で健康にする」との特定保健用食品が許可されている。
キシリトールが虫歯を抑制するという効果は、フィンランドのユビリエスカという町の小学生を対象とした研究で効果が示されたことで注目を集まった。その後、ＷＨＯの研究などでも、キシリトールが虫歯の発生を抑制することが認められている。この虫歯を抑制する効果が実証されている甘味料は、キシリトールだけなのだ。
そして今回の研究で、災害などで日常の歯みがきができない場合でも、キシリトールがその役割を果たすことが示された。最近、地震や台風被害など自然災害のニュースが多いことから、自宅でも非常用持ち出し袋を準備している人も多いのではないだろうか。その中にキシリトールガムも入れておくことが勧められる。
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